副都心&有楽町&東上&プラスαな感じ。
~助けは要りません~
「・・・は?」
「ですから東上さんが人身らしいですよ」
「マジで??」
「ええ、さっき武蔵野さんがいってました」
「武蔵野??和光市に来たのか??」
「きてましたよ。何でも先輩に言いたいことがあったとか・・」
「・・・俺に??まさか武蔵野も止まってるとかか??」
「やだなぁ・・、違いますよ!第一に武蔵野さんは走っているじゃないですか!」
「・・・確かに・・・、じゃ、なに??」
「先輩と東上さんってお付き合いなさってるじゃないですかぁ?」
「・・・・それが?」
「ふふ!」
「・・・な、なんだよ?急に笑ったりして・・・気色悪いな」
「すみません・・・・、で、ですね?」
「・・・ああ」
「武蔵野さんは日ごろのお礼として東上さんのところに行ったらしいんですよ」
「・・・日ごろのお礼??」
「彼、よく止まるでしょう?・・・だからですよ」
「!・・・ああ、そのお礼か」
「で、ですねぇ・・、
武蔵野さんがわざわざ川越市まで出張したのに、
東上さんってば『いい』って言ったらしいんです」
「・・・・へ?」
「つまり振り替えを断ったんですよ」
「・・・・マジ?」
「まぁ、僕らのところにもきていないですから本当でしょうね~」
「でも人身おこしたんだろ?」
「それは間違いないです」
「・・・・なのに振り替えはいらないのか?」
「みたいですよ」
「・・・直通、切れてないよな?」
「切れていませんねぇ・・・、ちなみにダイヤも順調です」
「だよなぁ・・・、本当に人身起こしたのか?」
「ええ。それは本当です。
武蔵野さんが川越市に行ったらですねぇ、
東上さんのつなぎに血が飛びついていたそうですから」
「・・・・そうか」
「で、ですね?・・・・ふふふふ」
「だから!さっきからなんなんだよ、お前は!気持ち悪いな」
「東上さん、見知らぬ男と親しげに話していたそうです」
「・・・・は?」
「振り替えもその人にお願いしてたみたいですよ~」
「え?え・・・、えぇぇぇぇ??」
「・・・ひょっとして、浮気、だったりして・・・?」
「・・・・・・っ」
「だって僕たちには振り替えを頼まないのに、
その人にだけは頼むなんておかしいですよね?」
「・・・・東上にかぎって浮気なんて・・そんなことは・・」
「本当ですかぁ?先輩、騙されているのかもですよ?」
「・・・・っ」
「先輩?」
「・・・・・る」
「え?」
「確かめてくる!」
「確かめてくるって・・・?」
「俺、川越市まで行ってくる!!副都心!後は頼んだからな!!」
「え?僕ですかぁ??」
「頼んだぞ!!」
「ちょっと!有楽町先輩!!・・・・って、あーあ・・・行っちゃった。
少しからかうだけのつもりだったのに失敗したなぁ・・・・。
だいたい東上さんに浮気をするような余裕があるわけないのに。
・・・・でも、長年一緒にいた僕を振って東上さんを選んだんですから、
コレくらいの意地悪は良いですよねぇ?
・・・・でも副都心線&有楽町線のかけ持ちは大変そうだ・・・、
僕・・・・、はやまったかな?」
「とーじょーーーー!!」
「へ?」
「東上!!」
「!!?わっ!!」
「東上!!大丈夫か??」
「・・・・ビックリした・・・、有楽町かよ。
大丈夫って、なにがだ????」
「何がって、人身を起こしたんだろ??」
「あ?あー・・・そのことな。
まぁ、気分は良くねーけど、振り替えも頼んだし大丈夫だよ」
「・・・・まだ着替えも済ませてないじゃないか!
それに振り替えも頼んだって言ったけど、
俺は頼まれていないぞ!?」
「へ?・・・あー・・・、まぁ・・・、お前には無理だしなぁ」
「無理って何で!?俺が運休するとお前はしてくれるじゃないか??!
だったら俺も振り替えするのが筋ってもんだろ?」
「・・・まぁ、俺もそう思うけど、今回は無理だと思うぞ?」
「何で!?」
「何でって冷静になれば分かるだろ?お前、頭はいいんだし」
「俺は冷静だ!」
「(どこが冷静なんだよ)・・・・お前さ、人身の起きた場所知ってんのか?」
「え?人身の場所??(そういえばどこだろう??副都心は場所まで言ってなかったような)
・・・・また、ときわ台か??」
「・・・・外れ(またってなんだよ。まぁ、あそこも確かに多いけど)」
「じゃ、上板橋か??あ、下赤塚も多いよな??ひょっとして中板橋??」
「・・・違う(にしても俺の路線をよく知ってんな)」
「違うのか??じゃ、どこなんだ??鶴瀬??あ!みずほ台だな??」
「全部、外れ(つーか本当に恐ろしいほど知ってんな)」
「・・・・え?じゃ一体どこ・・・」
「東上!」
「あ・・・」
「え?(誰だ???オレンジのつなぎってことは東武だよな??
あれ??でも東上線系って東上と越生だけだったよな??
じゃ、本線の誰かってことか???)」
「・・・・あれ??初めて見る顔?」
「あー・・・、コイツ、地下鉄の有楽町線」
「ああ!この人が・・・・」
「・・・あの?東上??」
「なんだよ?」
「・・・その、コチラは一体・・・、誰?」
「あ、そっか!コイツが初めてってことは有楽町も会ったことないよな?」
「う、うん。初めてお会いする・・・かな??」
「だよなぁ・・・、ちなみに今回はコイツに今回の振り替えをお願いしてんだよ」
「え?この人に??」
「ああ」
「この人って・・・その、東武の人、だよな?」
「・・・ん?んー・・・、まぁ、そうかな?」
「・・・東上って本線とは繋がってないよな?」
「・・・・まぁ、な」
「この人、東上線系じゃ、ないよな」
「・・・違うな」
「・・・じゃ、とうやって振り替えするんだ??」
「・・・・コイツ、東武バスの坂戸駅行きなんだよ」
「へ?」
「どーもー!東武バスの坂戸駅行きでっす!」
「・・・東武・・・バス・・・?」
「今回の人身は川越市~霞ヶ関間なんだよ」
「・・川越市~霞ヶ関・・・、あ!」
「・・・気づいたみてぇだな?」
「あ・・・う、うん。・・・確かに俺じゃ振り替えできないな」
「そういうことだ。そういやさっきの武蔵野も今のお前みたいな反応してたなぁ」
「・・・武蔵野が?」
「・・・武蔵野の時は東松山行きと一緒だったんだけどさ、
アイツも口をアングリ開いてて・・・、こんな時だけど笑っちまった」
「そーそ!実は俺、東松山が東上が笑ったって自慢してくるもんだから見に来たんだよね~」
「・・・いちいち見にくんなよ!それにお前が止まる駅は川越だろ?ここは川越市!」
「まー、そうだけど・・・、臨時便は出しといたからいいじゃん?」
「!!?うっ・・・、・・・その、毎回、迷惑かけてゴメンな?」
「・・・ん~?別にぃ?同じ東武だろ?ま、正しくはグループ?」
「・・・それはそうだけど」
「しっかりと代金は要求させてもらいますから安心しろって!」
「はははっ」
「(!!?東上が笑った??)」
「あ!笑った!!よし!東松山に自慢してやろっと!・・・・じゃ、俺はもう行くな?」
「ああ、本当にありがとうな?」
「んー・・・、気にすんなよ。じゃ、またな?そこの地下鉄さんも!」
「え?あ、はい!またいつか!!(・・・って、なんか俺に対する視線が怖い気がするなぁ・・)」
「・・・・有楽町」
「え?」
「・・・お前も、ありがとな」
「へ?」
「・・・・俺が心配でわざわざ来てくれたんだろ?」
「・・・う、うん・・・まぁ、・・・でも結局は役には立ててないけどな」
「なんでだ?」
「だって振り替えもしてあげられないし・・・、俺ってば役立たずだよなぁ・・・」
「そんなこと、ねーよ?それに振り替えがないのは今更だしな」
「はははは・・・・」
「笑うなよ!・・・・ま、いーや・・・、とにかく、さ」
「?」
「・・・お前の顔見れてホッとした」
「・・・・っ」
「・・・・正直、落ち込んでたからさ・・・、だからさ有楽町」
「うん?」
「・・・きてくれてありがとな?」
「東上・・・・」
「なぁ?」
「・・・な、なに??」
「・・・また直ぐに頑張るからさ」
「うん?」
「ちょっとだけ、ギュッってしてくれねぇ?」
「・・・・え?ぎゅ??」
「だから!」
「は、はい??」
「抱きしめてほしいんだよ!!」
「!!?あ、・・・ぅ・・・、その・・・、はい!」
「うわっ!!ぷぷっ・・・、この急に引っ張るなって!」
「・・・うん、ゴメン」
「・・・・・っ」
「東上・・・頑張れ」
「・・・・・っ、・・・・、うん・・・・」
ありがとうございました。
一部、一次擬人化(?)でございます。東武バスさん(笑)
川越市以降に問題が起きた時、そこから先が止まるだけで、
メトロや西武に影響がないときがあるんですよね・・・、たまに。
今回はそれをテーマにしてみました。。。
最後だけ甘め(?)です。
ちなみに東武バス→東上になっております。

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