「元気だしなよ☆僕にもちょっと責任があるし、一緒に謝ってあげるからさ、ね?埼京」
「・・・本当~??うぅ~・・・、でも怖いよぉ・・・、
ねぇ?土下座したら許してくれるかな?」
「どうだろうね?やらないよりはマシかもね~」
「うわぁぁぁん!」
「でも今回は宇都宮にも高崎にもあまり迷惑かけてないでしょ?
武蔵野や京浜東北は迷惑を被ったかもしれないけど・・・、あと僕も☆」
「・・・・どうだろう・・・?びみょー・・・?」
「なら平気だよ。武蔵野も京浜東北も文句は言わないと思うし大丈夫じゃない?」
「そうかもしれないけど・・・、でも・・・!わぁぁぁぁん!!やっぱ怖い~!!」
「大丈夫だよ☆ほら、元気出して!今は皆も休憩時間だろうし、行こう?」
「・・・うぅ・・・、ぜったい宇都宮の嫌味のオンパレードだよ。
ああ、なんであんな位置で故障したんだろうーー!!
せめてホームに入ってから故障してくれたら・・、うぅ」
「どっちにせよ同じなんじゃない?単線だしねぇ・・・。
まぁ、4両の車両でよかったじゃない☆
10両だったら踏み切り内で立ち往生・・・、東上にも迷惑かけてたよ?」
「う~!!確かにその点だけは運が良かった・・・のかな??
あーーー!!でもやっぱ怖い!!皆に・・、宇都宮に会いたくなーーい!!」
「大丈夫、だいじょーぶ☆ほら、行こう?
あ、制服は真新しいの着ていったら?」
「うぅ・・・、え?制服?????なんで??」
「古いの着ていったら『これから土下座します』って言っているようなものじゃない?
だからあえて逆の発想!ようやく収拾がついてきがえました、的な?」
「あ!成る程!頭いいね、八高!」
「うわぁぁぁぁん!!とーじょー!!!」
「!・・・埼京・・・・?どうしたんだよ?」
「うぅ・・・、宇都宮が・・・・」
「・・・宇都宮??(誰だっけ??)」
「今朝、僕さ、止まったじゃん?」
「・・・ああ(おかげでラッシュっが大変だったぜ、とは言えねーけど)」
「ようやく収拾がついてJRの皆に謝りに行ったらさぁ・・・」
「うん?」
「宇都宮が・・・、
『僕たちは君の尻拭いで大変だったのに、
君はオニューの制服に身を包んでいるばかりか、シャワーまで浴びたのかい?
君は一体どこの貴族サマなのかな??まったく君にはほとほと呆れるよ。
唯でさえ乗り溢しや痴漢が多くてイメージは最悪なのに・・、ねぇ?玉京線?』
・・・って言ったんだ!!僕はアイツが止まっても嫌味とか言わないのに!!」
「・・・へ、へぇー・・・、災難だな・・・・」
「僕、もう嫌だ~!!転属したい!!」
「転属??どこに?」
「ねぇ!東上!」
「?」
「僕、東武埼京線になる!!」
「ふぅん・・・・って、はぁ?」
「だって東上は優しいもん!振り替えも文句言わずにしてくれるし!ね!僕を東武に入れて~」
「お、おいおい、落ち着けよ」
「あ、それとも、りんかいに入れてもらおうかな??うーん???」
「おい、埼京~?」
「うーん・・・うーん???」
「(こりゃ聞こえてねーな・・・?)」
「おーい!とーじょー!」
「げ!武蔵野?」
「『げ』はねーでしょ?って、・・・あり?
埼京じゃーん!急に走り去ったと思ったらこんなトコにいたのか?」
「あ、武蔵野!」
「よぉ!」
「『よぉ』じゃねーよ!振り替えならお断りだ!」
「あらぁ??俺ってばそういうイメージ??ただ遊びに来ただけなんだけど?」
「本当か~?」
「本当だって!今日だって俺は順調だったんだぜ~?」
「・・・それは知ってる」
「・・・うぅ・・・、今日は僕のせいだよね・・・、はぁ・・・」
「なんだぁ?まだ落ち込んでんの?」
「さっきまで『東武』か『東京臨海高速鉄道』に転職する!って叫んでたぜ?」
「マジで??・・・あー・・・、まぁ、宇都宮にくどくど言われてたかんなぁ・・・」
「宇都宮ってそんなに嫌なやつなのか?」
「ん?東上だって会ったことあんだろ?池袋とかで」
「池袋??(池袋のJRって埼京と山手以外にいたっけか??)」
「(まさか知らねーのかな??湘南新宿ラインって名前だからかな??)
ま、いっか!それは横においておいて、埼京!」
「・・・うぅ・・・、なに??武蔵野?」
「いつまでも落ちこんでんなって!俺なんて遅延運休はしょっちゅうだぜ?
そのたびに東上や伊勢崎、西武やその他諸々に怒られてるし?」
「お前はしょっちゅうだからだろ!少しは反省しろよ!」
「いいんだって!JRがそれでいいって言ったんだから!」
「・・・・手におえねーだけだろーが!」
「そうとも言うかもね~、ま、いいじゃん?ってことで気にすんなよ、な?埼京!」
「うぅ・・・、武蔵野には分からないんだよ・・・、宇都宮って本当に怖いんだもん、僕にだけ」
「俺だって東上や伊勢崎が怖いぜ~??いや、東武は怖いね!参っちゃうよね!」
「俺らが怖いのはお前にだけだ!・・・で、埼京」
「なに?東上」
「お前もいつまでも落ちこんでんな!過ぎたことはどうにもなんねーだろ?
それに俺だってお前にはよく世話になってるしさ!こういうのはお互い様なんだよ。
その宇都宮ってヤツの事は気にすんなよ?な?」
「うぅ・・・とーじょー・・!!」
「そーそー!気にしないのが一番!東上だってこの前の運転見合わせのとき、
『池袋~おがわま痴漢』とかテロップ流してたけど、
ぜんっぜん気にしてねーしな!『おがわま痴漢』だぜ!ぷぷっ」
「むさしのーーーー!!てめぇ!!」
「あははっ!そういえばそんなこともあったよね~、『おがわま痴漢』!」
「うるさい!!あの時はてんぱってたんだよ!!人の失敗をいちいちつっつくなーー!!」
「あははははっ」
「お!立ち直ったか?」
「・・・そーみたいだな・・・、立ち直った理由が納得いかねーけど」
「まー、いいじゃん?暗いのよりはマシだぜ?」
「俺はよくねーよ・・・、はぁ・・・『おがわま痴漢』か・・・」

PR