「ドリンクアーイート!!」
「・・・・・・?」
「ドリンクアーイート!」
「・・・・・・・」
「ド・リ・ン・・・」
「あー!!わっかったよ!!」
「え?日光、わかったのか?」
「・・・お前がドリンクアーイートって叫んでるのはな」
「分かってるなら話は早いや!・・・はい」
「・・・・んだよ、その手は?」
「え?だって日光、わかったんだろ?なら、はい」
「・・・意味わかんねーよ。
俺はお前は『ドリンクアーイート』つったのは分かった、
って言っただけだろーが!」
「・・・・にっこーさぁ・・」
「なんだよ?」
「ひょっとしてドリンクアーイートを知らないとかないよな?」
「・・・っ・・・、!!!!?」
「あ、図星??」
「・・・・ぅ・・・、そ、そんなわけねーだろ!!」
「だよな~!・・・じゃ、はい」
「・・・なんだよ?」
「俺はドリンクアーイートって言ったんだぞ?」
「それが?」
「・・・・・・・」
「・・・おい、伊勢崎」
「え?なに??」
「てめぇ・・・、顔がニヤけてるぞ?」
「えー?気のせいじゃない??」
「いーや!ニヤけてる!!何なんだよっ!!」
「・・・・っ・・・ぷはっ!!ははは!!もーダメ!!」
「笑ってんじゃねーよ!!」
「はははっ・・・ははっ・・・!だって・・・!!
わかんないなら素直に分からないって言えばいーのに!!
格好つけちゃってさ!ゲイのくせに!」
「ゲイは関係ねーだろーが!!・・・で?」
「え?」
「『え?』じゃなくて、ドリンクアーイートってなんだよ?」
「本当にわかんないの?」
「・・・・飲み物飲みたい、か?」
「はははっ!なに言ってんのさ!
今日はハロウィンだよ?『お菓子をくれないと悪戯するぞ』の、
『ドリンクアーイート』に決まってるじゃんか!」
「・・・・・・!!!?」
「まったく日光はそんなことも知らないなんて・・・」
「おい、伊勢崎」
「え?なに?」
「お前の名誉のために一応聞くが・・・」
「うん?」
「その『ドリンクアーイート』、俺以外の誰にも言ってねーよな?」
「え?」
「どうなんだよ?」
「ああ、うん。言ってないけど?」
「あー・・、そりゃ良かったな」
「どういう意味?」
「・・・『トリックオアトリート』」
「へ?」
「だーかーら!『ドリンクアーイート』じゃなくて、
『トリックオアトリート』だよ」
「・・・・・・?」
「ハロウィンの呪文!
まー・・、日本人の耳にゃ、
『ドリンクアーイート』って聞こえなくも・・・、
いや、それでもかなり無理があるぞ??」
「・・・うそ?」
「嘘言ってどうすんだよ?
まぁ、良かったじゃねぇか。
俺以外には言ってないんだろ?赤っ恥かかずにすんだじゃん?」
「そーだけど・・・、ああ、どうしよう~??
大師にそう教えちゃったよ、俺」
「はぁ!?」
「大師に今日はハロウィンだからメトロのところに行っておいでって・・、
・・・あの呪文と一緒に・・・・・」
「・・・ま、まぁ・・・、大師なら舌がまわってねーんだな・・って、
その・・・ごまかせるんじゃね?」
「そうかなぁ~??」
「たぶんな・・・・、それに大師が会いに行くのって半蔵門とか日比谷だろ?
なんとかなるんじゃねーか??」
「だといいけど・・・、気が向いて宇都宮のとこにはいかないで欲しいな~」
「そいつは祈るしかねーな」
「わーん!!にっこーーーー」
「ひっつくな!!」
「だってぇ・・・・」
「ったく・・・、ほらよ」
「え?・・なにこれ?」
「・・・飴」
「そんなのいくら俺だってわかるよ!!」
「・・・・お前、呪文を言ったじゃん?」
「え?言ったけど・・でも違ったじゃん?」
「・・・言われた側がいい、つってんだからいーんじゃねーの?ほら」
「・・・いいのか?」
「悪けりゃやんねーよ」
「・・・へへ・・、ありがとう」
「・・・伊勢崎」
「え?」
「・・・トリックオアトリート」
「・・・・へ?」
「トリックオアトリート!」
「・・・え?あ、あの・?その???」
「お菓子をくれないと悪戯するぞ!」
「えぇぇぇっ!!そんな・・・だって俺、お菓子なんて・・・」
「・・・持ってねーの?」
「・・・や、その・・・今日は・・・」
「持ってねーんだな?」
「・・・うぅ・・・はい」
「よし、わかった」
「は?って、うわっ・・わっ、わ!」
「悪戯、開始!」
「きゃはははははっ!!に、にっ、こ・・、やめ・・くすぐった・・、
あは・・あははははははっ」
「まだまだ!」
「やめ、やめ・・・、あははははは」
「・・・伊勢崎」
「・・に・・こ・・・、んぅ・・・ん」
「・・・・、悪戯、完了・・だな」
「・・・!!!ばかっ!いきなりチュ~すんな!!」
「お前がお菓子を持ってないのが悪いんだろ?」
「・・・うーーーっ!」
『あとがき』
伊勢崎がバカすぎる話になってしまった・・・・。
会話だけの分は難しいのです・・・。

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